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2017年10月25日
永野君が2年連続で原子核三者若手夏の学校の優秀発表者賞を受賞!

駒場素粒子論研究室の修士課程2年の永野君が、昨年に引き続き2年連続で原子核三者若手夏の学校の優秀発表者賞を受賞しました。今年は重力双対を持つ共形場の理論のクラスは何かというテーマの研究についての review をしたということだと思いますが、永野君、おめでとうございます!
2017年10月14日
文献紹介

10月12日の文献紹介は私の担当で、Caron-Huot の論文 "Analyticity in Spin in Conformal Theories" を紹介しました。

7月の文献紹介で私が指導教員を担当している修士課程2年の大学院生の永野君が Li, Meltzer and Poland の論文 "Conformal Bootstrap in the Regge Limit" を紹介し、永野君は修士学位論文でこの論文のような方向性の研究を review する予定ですが、関連する重要な論文としてこの Caron-Huot の論文を選びました。かなり technical に書かれているという印象の論文だと思いますが、私としては思っていたよりも物理的な内容を読み取ることができて楽しめました。

ちなみにこの Caron-Huot の論文の Lorentzian inversion formula に関する興味深い論文が近々発表されるという噂で、私も楽しみにしています。
2017年9月26日
石橋さんの集中講義

9月20日から22日までの3日間、筑波大学の石橋延幸さんに "String field theory for closed superstrings" というタイトルで集中講義をして頂きました。タイトルに string field theory という言葉が入っていますが、講義の主要な部分は1980年代から1990年代にかけて超弦理論の摂動論にどのような問題があったのか、また、それが近年の進展でどのように解決されたのかに関するもので、かなり掘り下げて説明して下さいました。まさに私自身が理解を深めなければならない部分でしたので、とても勉強になりました。特に superconformal ghost sector を xi, eta, phi を用いて記述するときの loop amplitude での eta の zero mode の処理については、私は今まで問題点を認識していなかったのですが、superstring field theory を構成する上で重要にポイントになり得るのではないかと思います。

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物理学の大学院への進学を考えているみなさまへ

東京大学の駒場キャンパスで物理学の研究をしている私たちは、大学院総合文化研究科の広域科学専攻に所属し、私はその中の相関基礎科学系のメンバーです。駒場キャンパスには理系から文系まで、あらゆる分野をカバーする教員がそろっていて、最先端の研究を行っている特色のある研究室がたくさんあります。駒場素粒子論研究室は、素粒子論の中でも特に超弦理論を重点的に研究してきた、伝統のある研究室です。

物理学というと色あせた分野のように思われるかもしれませんが、超弦理論は、場の量子論の研究と表裏一体となり、様々な物理現象と関連し、次々と驚くべき側面を見せる、ため息が出るような魅力的な理論です。日々の研究は小さな問題を解くことの積み重ねですが、世界中の誰も解いたことのない問題を解くということは、研究の醍醐味です。未完成な超弦理論の真の姿を明らかにするべく、世界中で大勢の研究者が精力的に研究を進めています。

これからどのような分野に進むかを考えているみなさんは、いろいろなことが気になっていることと思います。しかし、本当にやりたいこと、本当に好きなことでなければ、研究を続けて行くことは難しいと思います。真剣に、自分に正直に、じっくり考えて下さい。その上で、みなさんの青春時代の長い時間を過ごす大学院の研究室を選ぶわけですから、研究室の雰囲気、キャンパスやその周辺の環境なども大切な要素だと思います。ぜひ研究室訪問にいらして下さい。

私自身も駒場素粒子論研究室の出身で、その後、米国カリフォルニア工科大学 (Caltech) で3年間、米国マサチューセッツ工科大学 (MIT) で3年間、ドイツの Hamburg にある DESY という研究所で1年間を過ごし、地球を一周して駒場に戻ってきました。素粒子論に魅力を感じ、世界を舞台に活躍したいという意欲に溢れるみなさん、ぜひ駒場素粒子論研究室で一緒に研究をしましょう!