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2017年9月17日
中部夏の学校

9月1日から4日まで東海大学山中湖セミナーハウスで開催された中部夏の学校に講師として参加しました。今回で第38回目という伝統のある中部夏の学校にお招き頂き大変光栄でしたが、講義の時間は合計で約16時間30分で、かなりタイトな日程でした。例えば最もタイトであった2日目の日程は

7時30分から朝食
9時から12時少し前まで講義(途中で10分ほど休憩)
12時から昼食
13時30分から18時少し前まで講義(途中で15分ほど休憩)
18時から夕食
19時30分から21時頃まで研究交流
21時頃から22時30分頃まで懇親会

という感じでした。修士課程の大学院生の方々からシニアなスタッフの方々まで、参加されている方々はこの中部夏の学校の趣旨を良く理解されていて、この4日間はしっかり勉強しようという意欲が伝わってきて講師としてやりがいがありました。

今回は「弦の場の理論: 基礎から最近の話題まで」ということで、最初の約 1/3 は Polchinski の String Theory の教科書の Chapter 2 に基づいて2次元の conformal field theory の説明をし、次の約 1/3 は "The basics of open bosonic string field theory" というタイトルで私が Progress of Theoretical Physics に書いた review の内容の一部を説明し、最後の約 1/3 は "Construction of superstring field theory" というタイトルで最近の話題を説明しました。
2017年8月22日
台湾の国立交通大学の Jen-Chi Lee の滞在

台湾の国立交通大学の Jen-Chi Lee が昨夜遅くに東京に到着し、今日から駒場素粒子論研究室に滞在しています。3週間駒場に滞在し、9月11日のフライトで台湾に帰る予定です。

Jen-Chi Lee は駒場に何回も滞在していて、前回の滞在は2009年の夏でした。私は昨年の12月に台湾の新竹にある国立交通大学に滞在したのですが、そのときに招いて下さったのが Jen-Chi Lee です。その頃は忙しくてホームページに滞在のことを書けませんでしたが、私の滞在に合わせて2016年12月15日に小規模の研究会を開催して下さり、私は "Complete formulation of superstring field theory" というタイトルで講演をしました。たくさんの質問があったことを覚えています。今日も早速 Jen-Chi Lee と string field theory に関連する議論をしました。
2017年8月4日
日本物理学会の論文賞受賞についての教養学部報の記事(オンライン版)

教養学部報594号に掲載された日本物理学会の第22回論文賞受賞に関連して私が執筆した記事についてですが、こちらで公開されています。興味のある方はぜひご覧下さい。

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物理学の大学院への進学を考えているみなさまへ

東京大学の駒場キャンパスで物理学の研究をしている私たちは、大学院総合文化研究科の広域科学専攻に所属し、私はその中の相関基礎科学系のメンバーです。駒場キャンパスには理系から文系まで、あらゆる分野をカバーする教員がそろっていて、最先端の研究を行っている特色のある研究室がたくさんあります。駒場素粒子論研究室は、素粒子論の中でも特に超弦理論を重点的に研究してきた、伝統のある研究室です。

物理学というと色あせた分野のように思われるかもしれませんが、超弦理論は、場の量子論の研究と表裏一体となり、様々な物理現象と関連し、次々と驚くべき側面を見せる、ため息が出るような魅力的な理論です。日々の研究は小さな問題を解くことの積み重ねですが、世界中の誰も解いたことのない問題を解くということは、研究の醍醐味です。未完成な超弦理論の真の姿を明らかにするべく、世界中で大勢の研究者が精力的に研究を進めています。

これからどのような分野に進むかを考えているみなさんは、いろいろなことが気になっていることと思います。しかし、本当にやりたいこと、本当に好きなことでなければ、研究を続けて行くことは難しいと思います。真剣に、自分に正直に、じっくり考えて下さい。その上で、みなさんの青春時代の長い時間を過ごす大学院の研究室を選ぶわけですから、研究室の雰囲気、キャンパスやその周辺の環境なども大切な要素だと思います。ぜひ研究室訪問にいらして下さい。

私自身も駒場素粒子論研究室の出身で、その後、米国カリフォルニア工科大学 (Caltech) で3年間、米国マサチューセッツ工科大学 (MIT) で3年間、ドイツの Hamburg にある DESY という研究所で1年間を過ごし、地球を一周して駒場に戻ってきました。素粒子論に魅力を感じ、世界を舞台に活躍したいという意欲に溢れるみなさん、ぜひ駒場素粒子論研究室で一緒に研究をしましょう!