2016年6月30日

野海君、おめでとうございます!

駒場素粒子論研究室出身で香港科技大学で postdoc をしている野海君が、テニュアトラック教員として神戸大学に着任することになりました。おめでとうございます!

野海君の着任は10月ということですので、私は野海君の帰国前に急いで8月に香港に行く予定です。Pablo Soler も予定を合わせてくれて、その頃に香港に滞在してくれるとのことで、楽しみです。

2016年6月22日

名古屋大学でのセミナー

昨日は名古屋大学の E研(素粒子論研究室)、H研(クォーク・ハドロン理論研究室)、QG研(重力・素粒子的宇宙論研究室)の合同セミナーで "Complete action for open superstring field theory" というタイトルで国友さんとの論文に関する talk をしました。前回、名古屋大学に行ったのは飯森君の博士学位論文の審査会のときだったと思いますが、自分で talk をしたのは2012年12月19日の KMI Colloquium 以来で、今回はもう少しこじんまりしたセミナーかと思っていたのですが、KMI Colloquium のときと同じ大きな部屋でたくさんの方々が聴きに来て下さり、質問もたくさんして頂きありがとうございました。

近年の超弦の場の理論の進展は、名古屋大学出身で私が研究指導受託をして駒場に2年間在籍していた飯森君の博士学位論文のもとになった飯森君、野海君、鳥居君との論文によって切り開かれた新たな方向性の研究が結実したものです。それを飯森君の出身の名古屋大学の研究室のセミナーでお伝えすることができて、私としても感慨深かったです。

2016年6月9日

梶田隆章教授 ノーベル賞受賞記念講演会・交流会

昨日、駒場キャンパスで「梶田隆章教授 ノーベル賞受賞記念講演会・交流会」が開催されました。講演会は私の相対論の授業の時間と重なっていたので、私の授業を履修している学生は残念ながら参加できなかった(もしくは休んで聴きに行った?)ことと思います。授業のあと、私は駒場キャンパスで素粒子論を研究している教員として交流会に参加しましたが、参加された学生のみなさんと超弦理論のことを中心にいろいろと話すことができて楽しかったです。私が MIT で postdoc をしているときに Frank Wilczek がノーベル物理学賞を受賞しましたが、やはり所属する機関で関係する分野の現役の方がノーベル賞を受賞すると盛り上がりますね。

2016年6月6日

サンパウロから帰国

サンパウロから帰国しました。南米は初めてで、治安の面で不安でしたが、結果的には危険なことは全くありませんでした。初日でうまく jet lag には対処できたのですが、行きの長旅の影響が残るまま maximum 警戒レベルで過ごして英語も通じないので、いつもの海外旅行よりも疲れていたと思います。ブラジルということで肉料理ばかりを食べてしまい、デザート類もおいしくてついつい食べてしまったせいか、旅行の後半では胃腸も疲れ気味でした。

サンパウロは大都会で、雰囲気は東京に似ているように感じました。昼食は研究所の近くの Moca Prendada というレストランで食べていましたが、buffet 形式で取った食べ物の重さに応じて支払うというシステムで、おいしくて東京にもこういうレストランがあると良いなあと思いました。

日本にいると、やらなければならないことをいかに効率よくさばいて行くかという意識になってしまいがちですが、外国に行っていつもと違う空気を吸っていると、何かを変えて行かなければならないという気持ちになるということがいつも収穫です。1月1日に書いたように、今は弦の場の理論の研究で具体的にできることがたくさんありますが、このような状況だからこそ未完成な理論である弦理論の真の姿により直接的に迫るような研究への意識も大切にして行きたい、という気持ちがさらに強まった1週間であったような気がします。

帰りは行きよりもさらに長いフライトでしたが、体調を整えてフライトに臨み、行きの経験を生かして対策を講じていたので、むしろいつもよりも快適に過ごすことができました。

2016年6月2日

サンパウロでの国際会議

火曜日から始まった弦の場の理論の分野での国際会議 "VIII Workshop on String Field Theory and Related Aspects" に参加しています。昨日は "Complete action for open superstring field theory I" というタイトルで国友さんとの論文に関する talk をし、私の次は国友さんが "Complete action for open superstring field theory II" というタイトルで talk をしました。以前から水面下ではいろいろと議論が進行していたので予想はしていましたが、superconformal ghost sector の扱いを中心として多くの質問があり、今回直接会って議論することができて良かったです。

今回の会議では double field theory に関連する talk が多くて驚きましたが、後半は strig field theory の talk が続きます。長旅の疲れが残っているのか、昨日は talk を終えてぐったりしていましたが、残りの会議を楽しみたいと思います。

2016年5月30日

サンパウロ到着

土曜日に成田空港を出発し、日曜日にブラジルのサンパウロに到着しました。シカゴ経由で行きましたが、2つのフライトはどちらも11時間前後で、家を出てからホテルに着くまで合計約35時間の長旅でした。覚悟はしていましたが、さすがに疲れました。

駒場素粒子論研究室出身でカナダの Perimeter Institute で postdoc をしている小松君がちょうどサンパウロに滞在しているので、昨日の夜は小松君と夕食を食べに行きました。小松君の研究と私の研究は一見あまり関係がないように思われるかもしれませんが、小松君が考えていることと私の中長期的な研究ビジョンにはかなりの重なりがあると思います。夕食を食べながら最近興味を持っていることをお互いに好き勝手に話していましたが、すべてを総合すると coherent な方向性を示しているように感じます。散らばったパズルのピースをどのように組み立てて行けば良いのか、まずはお互いが研究している近辺から組み立てて行くということでしょうね。

2016年5月23日

第2回大学院入試説明会報告

おとといの第2回大学院入試説明会の相関基礎科学系Bグループの個別説明会に参加して下さった方々、ありがとうございました。4月の第1回大学院入試説明会に参加された方々も含めて、みなさん駒場素粒子論研究室でぜひ研究したい、という気持ちになって頂いていると良いのですが、いかがでしょうか。他の研究室との併願がしやすい入試の日程だと思いますので、迷っている場合でも受験して合格してから研究室を選びましょう! 出願期間は6月3日から9日まで(消印有効)です。

2016年5月17日

第2回大学院入試説明会

今度の土曜日、5月21日の午後1時から第2回大学院入試説明会が開催されます。詳細はこちらをご参照下さい。今年の大学院入試の日程は昨年の大学院入試の日程とほぼ同じで、一昨年までと比べて約1ヶ月早まっています。

修士課程入学試験
出願期間 2016年6月3日(金)〜 6月9日(木)
筆記試験 2016年7月16日(土)
口述試験 2016年7月29日(金)〜 7月31日(日)

出願期間は6月3日から9日ですが、私はブラジルのサンパウロで開催される弦の場の理論の分野での国際会議 "VIII Workshop on String Field Theory and Related Aspects" に参加するため、5月28日から6月6日まで海外出張です。海外出張中もお問い合わせにはできる限りお答えしたいと思っていますが、出願するかどうか迷っている方で今度の土曜日に都合がつく方は、ぜひ大学院入試説明会への参加をご検討下さい。

大学院入試説明会の詳細なスケジュールはこちらに記載されていますが、まず午後1時から13号館で全体説明会があります。そのあと午後2時20分頃から分野ごとに分かれた個別説明会がありますが、素粒子論研究室は相関基礎科学系のBグループで、個別説明会の会場は16号館1階の119号室です。個別説明会が終わりましたら、16号館3階の311号室での駒場素粒子原子核理論研究室の大学院生との懇談会にぜひご参加下さい。その間、私は16号館3階321A号室におりますので、私ともっと話をしたいという方は、気軽にお越し下さい。お待ちしております。

2016年5月15日

The Sachdev-Ye-Kitaev model

5月12日の文献紹介は私の担当で、Polchinski と Rosenhaus の論文 "The Spectrum in the Sachdev-Ye-Kitaev Model" や Maldacena と Stanford の論文 "Comments on the Sachdev-Ye-Kitaev model" に基づいて Sachdev-Ye-Kitaev (SYK) model の説明をしました。

この SYK model は、0+1 次元の多数の Majorana fermion がランダムな4次の相互作用をしているというシンプルな模型で、fermion の数が無限大の極限で強結合のときに Feynman diagram の足し上げができて2点関数や4点関数が計算できるという、このことだけでも心が沸き立つような模型ですが、さらに Maldacena, Shenker and Stanford の chaos の bound を saturate していることからブラックホールを含む重力の理論の holographic な dual になっていると考えられています。

文献紹介の冒頭で、私が今、修士課程の大学院生だったら string field theory などではなく SYK model を研究テーマに選ぶであろう、というジョークなのか何なのか微妙なコメントをしてしまったせいで研究室内に物議を醸してしまったようですが、いずれにしてもとても魅力的な模型で今後の進展が楽しみです。これからも研究室のみなさんと議論をして行きたいと思っています。

2016年4月18日

第1回大学院入試説明会報告

おとといの第1回大学院入試説明会の相関基礎科学系Bグループの個別説明会に参加して下さった方々、ありがとうございました。おとといは都合が悪かったという方もいらっしゃるかと思いますが、第2回大学院入試説明会を5月21日の土曜日に開催しますので、興味のある方はこちらで詳細をご確認頂き、ぜひご参加下さい。

出願期間が6月3日から9日までと一昨年までよりも早くなっていますが、他の研究室との併願がしやすい入試の日程だと思います。素粒子論に興味のある方は、ぜひ出願をご検討下さい。